極論、50年走らせても、
致命的な異常がない電車を送り出したい。

Kazuya.T

鉄道事業本部 車両部 車両課 2012年入社 理工学研究科修了

Career Step

Step1
鉄道現場での研修を終えてから、土木・電気・車両の3部門で技術者向けの研修を受ける。雪が降る中、線路に繰り出して懸命に保守作業を手伝ったことは、忘れられない思い出となった。
Step2
愛知県岡崎市にある舞木検査場で2年間、定期検査業務に従事。数々の車両の保守に携わる。その後は犬山検査場にて車両検査の工程管理を担当。日々の車両運用や異常時対応の大切さを学んだ。
Step3
入社6年目から車両部に配属。トータルで4年勤めた舞木・犬山検査場での経験を活かしながら、車両の改造設計や安全教育に関する業務を担当。新車両の設計にも興味津々。

入社動機・仕事内容

割と好奇心旺盛なタイプなので、就活ではひとつの分野で集中的に仕事をするよりも、多彩な業務が経験できる会社に入りたいと思っていました。業界を問わずに会社情報をチェックしていたところ、名古屋鉄道の幅広い事業領域に注目。総合職はグループ会社への出向を含むジョブローテーションによってキャリアを充実させられます。ここに一番魅力を感じましたね。ちなみに、入社当時は「ダイナミックな仕事で結果を残したい」と息巻いていたのを覚えています。

私の所属する車両部車両課では、電車の保守・検査や新造車の導入などを行っており、私は改造設計を担当。電車はクルマと違い、何十年も使用されます。となると、時代に合わせた機能やデザインの導入が求められるので、古い車両の改造が必要になるんです。改造にあたっては、全体の工程および費用の検討や図面作成を行うほか、工事の進捗に合わせて部品の発注も任されます。また、実際に改造作業を行う現場からの問い合わせについても設計者が対応するので、車両改造が完了するまでの管理者としての役目も担います。

仕事のやりがい

設計する際は、目先のコストを意識しすぎてはいけません。例えば、値段が高くてもより高品質で長寿命な部品を使って設計を行えば、のちに部品をマメに交換する必要もなく、保守作業でのコストが抑えられます。予算が限られている中、先々にかかるコストも加味したうえでベストな設計を行うことは設計者にとって重要なミッション。極論を言えば、50年走らせても、致命的な異常がない改造を手がけられたら最高ですね。自分が手がけた電車が快調に走行しているとうれしいですし、設計や改造工事で乗り越えた大きな苦労も良い思い出になります。もちろん、さまざまな部署のさまざまな人たちの協力があるからこそ、名鉄電車は日々安心・安全に走行できることを忘れはしません。

話は変わりますが、私には子どもがいまして、電車を見ると「パパのぽっぽ」といつも声をかけてくれます。また、電車のおもちゃにもすっかり夢中。親としてほのぼのとした気持ちになり、名古屋鉄道に入って良かったと改めて思う一幕ですね。

今後の目標

成し遂げたい仕事に対し、「自分がなんとかするんだ」と躍起になるのもわかりますが、周囲を巻き込むことも大切。そこで気をつけたいのが、周囲の巻き込み方。自分の意見や気持ちを一方的に伝えるのではなく、相手を思いやり、相手が置かれている状況にも配慮したうえで発言することがとても重要です。実は私は、改造設計以外にも安全に関する取り組みを行っており、これについては保守・検査の作業現場との意見交換が多々発生します。伝え方ひとつで理解が得られ、ピンチがチャンスに変わりますから、こうしたコミュニケーション能力はこれからも磨き続けていきたいです。

そしていつかは、改造設計だけでなく新造車の導入にも関わりたいですね。これまでにない新しい車両を走らせて、名古屋鉄道の新たなファンを獲得できたらうれしいです。あと、車両部門以外でも自分の力を試してみたいですね。裾野が広い事業を展開する名古屋鉄道ですから、きっとそのフィールドもあるはず。その時まで、まずは目の前の仕事に真剣に向き合って頑張らないと。