安全で乗り心地のよい鉄道運行を維持するため、
線路の保守に力を尽くす充実の日々。

Ryota.S

鉄道事業本部 土木部 
東部土木管理区
2013年入社 環境デザイン(土木)系列 卒

Career Step

Step1
入社後、西尾線の半分と蒲郡線を担当する線路班に配属。特に古い線路が多く残る蒲郡線では犬クギを使っての軌間整正やマクラギ交換といった保線作業の基礎を身に付け、肉体的にも精神的にも成長することができた。
Step2
矢作建設工業(名鉄グループのグループ会社)へ3年間出向。現場責任者として自社内では経験できない大規模な保守作業を経験。終列車から始発までの限られた時間で無事に作業を終え、当たり前に列車が運行している陰に多くの人の努力があることを強く感じる。
Step3
線路班に復帰し、担当路線の各種点検や一部の工事発注業務を担う。3年間の出向経験で培った現場における臨機応変な対応力を活かし、列車が安全・安心に運行できるよう日々の業務に力を注いでいる。

入社動機・仕事内容

安定した業界・企業で長期的に働き続けたいと考えていた私は、愛知県の重要な交通インフラを担い、長い歴史と堅実な経営基盤を持つ名古屋鉄道に大きな安心感を抱き、魅力を感じました。学生時代に名古屋鉄道を利用しており、その信頼性を身近に感じていたことも入社に影響したと思います。

入社後は線路の保守点検業務に就くことになりました。点検対象はさまざまで、実際に線路を歩いて目視でレールやマクラギ、分岐器、踏切に橋梁、プラットホーム等に異常がないかをチェックしたり、超音波を発する機械を使ってレール内部の亀裂など目に見えない異常を発見したりしています。異常が見つかった場合は劣化箇所の保修に当たり、ほかに線路の幅・傾き・歪みの修正やレールやマクラギの交換作業なども行います。

夏は暑く冬は寒い屋外での作業が中心になるため体力と日頃の健康管理が必要な仕事ですが、自分たちの頑張りで乗り心地のよくなった電車に乗る時は努力が報われた気分になり嬉しく感じます。

仕事のやりがい

鉄道業界において最も重要なことは安全だと考えています。私はこれまで安全に列車が運行できる線路を維持するために様々なことを学び、現在も新しい仕事を任されるたびに一層の安全確保に向けた知識・技術を習得し続けています。

なかでも、列車に乗った際に自分の感覚で軌道の状態に気づいたり、測定器に頼らず目視で不良個所を見つけたりするスキルは保線の仕事ならではのものであり、それらが身に付くことに楽しさを感じています。

そんな私が仕事で特に印象に残っているのは、矢作建設工業への3年間の出向経験です。重機を使用した大規模な工事内容の把握と進捗管理、協力会社と連携した計画立案など初めての仕事ばかりでしたが、自分が立てた計画通り作業が進むたびに安心と達成感を味わい、充実した出向期間でした。社会的責任が大きく厳しさを伴う仕事ですが、日々「縁の下の力持ち」として鉄道運行の安全に尽力していることが何よりのやりがいだと思っています。

今後の目標

現在私が担当している保線区では知立駅の高架化工事が進んでおり、完成すれば名古屋鉄道で2例目の3階建ての高架駅になります。

地面を走っていた線路がなくなり新しい施設や軌道が増えればそれに応じた保線の知識と経験が必要になる一方、労働人口減少といった問題もあり、保守に当たる人員は減少していくことが予想されます。

職場内でも中堅と言われる立場になってきた私は、このような課題解決に向け、今まで線路班や出向経験で得た知見を武器に後輩社員の育成に力を入れて職場の技術力の底上げを図りたいと考えています。それに加えて新しい保線の方法を取り入れつつ業務の効率化を行い、少数精鋭でこれまでと同じように成果を出せる組織づくりに貢献していきたいです。その結果、名古屋鉄道がさらに発展し、地域から一層厚い信頼を得られる会社になっていくことが目標ですね。