鉄道現場の平穏な一日は、
安全の上に成り立っている。

Wataru.H

鉄道事業本部 運転保安部
名古屋乗務区
2008年入社 体育学部卒

Career Step

Step1
入社当初は名鉄名古屋駅に配属され、駅係員として主に案内業務に従事。勤務中、帰宅途中の駅長がホームのゴミを拾う姿を見かけ、仕事を終えてもプロ意識を貫く姿に感銘を受けた。
Step2
1年目の途中から知立乗務区に移り、車掌となる。念願の運転士となったのは入社5年目。運転技術や心構えを“師匠”から徹底的に教えられ、運転士に課せられた使命の大きさを理解した。
Step3
約5年勤務した知立乗務区から名古屋乗務区に異動。運転するエリアも変わり、キャリアが中堅クラスになっても、“師匠”からの教えを忘れることなく、安全第一を胸に刻み、今日も運転席に座る。

入社動機・仕事内容

祖父が長年電車の整備士として働いていたので、私は幼い頃から鉄道の存在を身近に感じ、「大人になったら運転士になりたい」と漠然ながら夢を描いていた記憶があります。成長するにつれて野球に熱中し、一時期はプロ野球選手をめざしましたが、就活を始めるときに進路を変更。そこで幼少期の夢を思い出し、運転士を志望しました。地元は静岡県浜松市ですが、大学時代を愛知県で過ごしていたので、愛知のことはすっかり大好きに。もちろん、名鉄電車の存在も知っていました。「住み慣れて好きになった街なので、そこで運転士として働くことができたら、やりがいも感じられるはず」という思いを抱き、愛知県を中心に事業を展開している名古屋鉄道への入社を決意しました。

現在は、当社で最も利用者が多い名古屋本線(名鉄岐阜~豊橋)を主に担当する部署で運転士をしています。発車・停車の時刻と安全を常に心がけながら運転席に着き、お客さまを輸送。日々本当に多くのお客さまにご利用いただいているので、地域における名鉄電車の存在感を痛感しています。

仕事のやりがい

「明日も笑って帰りましょう!」。これは私の上司がよくかけてくれる言葉で、忘れたことはありません。私たち運転士は多くの人命を預かっています。運転中はもちろん、停車中も緊張感と隣り合わせ。ですから、一日の乗務が何事もなく終えられると達成感で胸が熱くなり、思わず笑みがこぼれます。緊張から解放され、心地よい疲労を感じながらホームを後にするとき、いつも前述の上司の言葉を思い出し、明日も平穏な一日であることを切に願うのです。

平穏な一日は安全の上に成り立っています。運転する際は、ダイヤ通りに走行し、お客さまにご迷惑をかけないように努めなければなりませんが、安全は絶対に無視できません。今日も明日も明後日も、笑って帰る日にするためには、安全を最優先することが重要です。私も含めて、鉄道現場のすべての従業員は、安全遵守の行動を常に実践していますね。

今後の目標

運転士はお客さまから声をかけていただく機会が多く、「この駅には停まりますか?」「あの駅に行くにはどこで乗り換えればいいですか?」といった質問はもちろん、「今日は暑いね」というあいさつや「いつもありがとう」というお礼の言葉もいただきます。駅のホームで子どもが小さな手を一生懸命振りながら応援してくれたりもします。これらは名鉄電車が地域に頼られ、親しまれていることを強く感じさせる瞬間です。あたたかなふれあいが楽しめる鉄道現場の仕事は大好きですね。

鉄道現場を離れたくないと思う一方で、乗務員経験から得た知識を別のポジションで活用できないだろうかと考えることもあります。具体的な部署などはしっかりイメージできていませんが、事業領域の広い名古屋鉄道であれば、私の経験を活かせるフィールドもきっと見つかると思うので、チャンスがあれば臆せずチャレンジしてみたいですね。