
一日約100万人のお客さまの
命と暮らしを預かるという使命感。
後藤 健太郎Goto Kentaro
鉄道事業本部 運転保安部 名古屋乗務区 2007年入社 国際英語学部卒
- 入社後、中部国際空港駅に配属。切符の種類・売り方、駅名を覚えるなど、駅業務の全般を学ぶ。外国からのお客さまも多く、学んできた英語が役に立った時期でもある。
- 車掌業務を2年余り経て、運転士の選抜試験を受ける。学科教習・現場教習は厳しく、最終試験に合格したときには喜びと同時に背筋が伸びる想いがし、決意を新たにした瞬間だった。
- 運転士として初めての乗務は、神宮前駅から豊川稲荷駅までの急行電車。車掌として乗っているときに比べ、確認することも増えた。一つひとつ確実に行い、さらなるスキルアップに励んでいる。
入社動機・仕事内容
就職活動で大切にしていたのは、「自分が育ったこの中部圏に貢献したい」「大学で学んだ英語を活かしたい」というふたつの思い。そのとき、心に浮かんだのが名古屋鉄道でした。2005年に中部国際空港が開港したこともあり、海外からのお客さまが増え、英語が活かせるんじゃないかと。やがてそれは、「英語で応対できる乗務員として活躍したい」という挑戦心に変わりました。他の職種も考えましたが、鉄道会社に入るんだから、やはり運転士をやりたいと決意が固まり、鉄道運輸職を選びました。
愛知県・岐阜県内の444.2kmという広いエリアを走る名古屋鉄道は、5つの乗務区に分かれていて、それぞれの乗務区に運転士と車掌が所属しています。現在私が所属しているのは名古屋乗務区。愛知県から岐阜県にまたがる中心エリアを走る名古屋本線をメインに運転業務を行っています。朝の通勤時間帯を担当する際、名鉄名古屋駅に到着し、ふと後ろをふり返ると、混雑していた車内から多くのお客さまが次々に降車され、車内がすいていく。いつもたくさんのお客さまに乗っていただいていることに感慨を覚えるとともに、大きな責任を感じて身が引き締まる瞬間ですね。

仕事のやりがい
忘れもしません。運転士になって4カ月ほど経った頃のことです。東海地方に大型台風が上陸し、暴風雨に見舞われていました。ちょうど山の斜面沿いを走行中に、突風で折れた木が列車に向かって倒れてきたんです。幸いにも車内に被害はないものの、停止せざるを得ない。お客さまはいつ運転が再開するのかと不安になっていらっしゃる。「この車両を預かっているのは私。ここで自分がしっかりしないと」と自らを鼓舞し、運転指令から指示をもらい、現場の安全確認や故障した電車の応急処置を必死に行いました。結果、4時間ほどで運転は再開。最短時間で最善の対応を自分ではしたつもりでしたが、お客さまには大変なご迷惑をおかけしてしまったという思いは残りました。乗務区に戻り、上司から「よくやった」と声をかけていただき、ほっとしたことを覚えています。同時に、お客さまの安全を背負うという使命を強く実感しました。このときの思いは、絶対に忘れないようにしています。

今後の目標
今はまだ、運転士として自分を磨き上げていかなければならないと感じる日々を送っています。一日に100万人以上お客さまにご利用いただいている名古屋鉄道の運転士として、安心・安全かつ快適な運転を常に心がけ、努力を尽くしています。
その一方で、長期的には、乗務員として培った経験を活かしながら、もっといろんな業務で挑戦を積み重ね、自分を成長させていきたいと考えています。いろんな角度から名古屋鉄道を見てみたいですし、経験したい。いつか定年を迎えたとき、「この会社に入って本当に良かったな」と心から言えるようになりたいですね。まだまだ遠い先のことですが、必ずやり遂げてみせます。