明治の貴重な建造物の
価値を守る仕事に愛を注ぎ、
広く人々に伝えていくのが使命。

三好 学Miyoshi Manabu

事業管理部(博物館明治村派遣) 2000年入社 国際文化学部卒

Career Step

Step1
鉄道現場研修を終えて配属されたのは人事部で、約8年間在籍。在籍中、人事制度の刷新が行われ、慌ただしい中でも、新しい評価制度の設計と導入・運用を、実務担当者として無事に遂行。
Step2
30代前半、鉄道の営業部に異動。交通系ICカードの導入に伴い、改札機や券売機の保守業務効率化を推進。結果、保守業務のコストダウンを実現する。
Step3
2018年7月に「博物館明治村」に派遣され、所長として現場のマネジメントを担当。文化施設運営の難しさと楽しさを理解した今、さらなる利用者の増加をめざしている。

入社動機・仕事内容

鉄道や不動産を軸に、多彩な事業領域を誇る名古屋鉄道。私が就職活動をしていた当時の名古屋鉄道は海外にも進出するなど、今よりも多くの事業を手がけており、「この会社なら自分が夢中になれる何かを見つけられるかもしれない」と未来への希望を感じました。また、採用担当者との面接では会話が弾み、それまで受けた他社の面接よりも楽しい時間を過ごすことができ、上々の手応え。選考が進むに従い「名古屋鉄道とは相性が合う」と強く思えるようになり、入社を決意しました。

現在は、愛知県犬山市にある「博物館明治村」の所長として現場のマネジメントを担当しています。所長ならではの仕事には、中長期・年間計画の作成と収支の管理、現場スタッフの人事や教育があります。歴史的建造物の保全、学芸催事イベントの企画、営業活動、村内設備の管理など、それぞれ各担当者がいますが、そのフォローも私の役目。ほかにも、繁忙期にはお客様を誘導したり、催事ではステージに登壇して観客のみなさんに博物館明治村の見どころを紹介するなど、現場にも率先して関わるようにしています。

仕事のやりがい

「明治の貴重な建築物を後世に残したい」という建築家・谷口吉郎氏の思いに名古屋鉄道が賛同し、1965年に博物館明治村が創設されました。村内では64棟の建造物が公開され、うち11棟が国の重要文化財に指定。どの建造物も日本の建築史において極めて貴重な文化財です。所長に就任して以降、改めて博物館明治村について調べ、設立にまつわるストーリーや、保存されている文化財の価値の重さを知りました。そして、これら文化財の「本物」の価値を守り、伝えていくという使命を果たさなければならないことを、強く自覚しています。こうした大きな使命感を抱いて日々仕事に取り組めることは、「幸甚」のひとことに尽きます。

博物館明治村を永続的に運営していくためには、収益の確保が不可欠。このアカデミックな施設に、建築・歴史ファン以外の方々も多く集め、人気を定着させるには実験的な試みも必要です。一例として、「令和」への改元とともに、明治時代の価値を伝える存在として、歌って踊るおもてなし偉人グループ「明治偉人隊」を結成。このように目新しい企画を打ち出して収益増を図るのも、所長としての腕の見せどころと言えるのではないでしょうか。

今後の目標

「担当事業に愛を持って取り組んでほしい」というメッセージは、所長に着任早々、かつて同じく所長を経験された上司が、私におっしゃった言葉です。その思いを受け止め、今日まで、博物館明治村の運営に愛を注いで取り組んできました。この博物館を知れば知るほど、愛は深まります。そして、建造物を中心に語られる「明治時代」の魅力・価値を、もっと多くの人々に伝えなければという使命感も、より一層強くなりました。所長としてはまだ新米ですから、引き続き使命を成し遂げることを直近の目標に掲げ、邁進していきたいです。

“人・モノ・お金”という経営資源を有効的に活用し、組織をあるべき方向に牽引していくマネジメントは、本当に学びが多い仕事です。実は所長に着任した当初は、文化・レジャー部門での経験のない私が博物館明治村をどのように運営していけばいいのか、その方向性を打ち出すことに苦労していました。でも今は、良いチャンスをいただけたと前向きに捉えることができています。だから、この経験を必ず次に生かして、名古屋鉄道グループの飛躍に貢献したいです。