GHOSTrain うえむくとうわむくプロジェクト

電車内に “傘のオバケ”が出現!? 名鉄「GHOSTrain」 運行開始!

名古屋鉄道株式会社

髙橋 昇吾さん[営業部 営業企画課]

株式会社電通名鉄コミュニケーションズ

巽 洋子さん
[ビジネスクリエイション局 ソリューションクリエイティブ部]
長谷川 辰郎さん
[ビジネスクリエイション局 ソリューションクリエイティブ部]
(左から)

電車に乗って、ふと顔を上げたとき。いつもと同じはずの中吊り広告に、こんな愛らしいオバケたちがいるかもしれません。
中吊り広告に少しのアイデアを加えることで、視線だけでなくまちの気分も上向かせたい。そんな想いからスタートした名古屋鉄道と電通名鉄コミュニケーションズ(以下、DMC)の実験的プロジェクト「うえむくとうわむくプロジェクト」の第2弾がはじまります。
規格外のために捨てられてしまう花で電車内を彩り、SNSでも大反響を呼んだ第1弾「MORE FLOWER」に続く第2弾は「GHOSTrain(ゴーストレイン)」(運行期間:2026年6月21日~7月12日)。今回、名古屋鉄道の車内をジャックするのは、「傘のオバケ」たちです。

オバケを生んだのは、
あなたかもしれない

車内で乗客を静かに見下ろすビニール傘のオバケたち

「コンビニから駅までの短い人生でした」「じめじめしてるのは僕らの涙のせいかも」車内で恨めしそうに、でもどこか愛嬌たっぷりに乗客を見下ろすオバケたち。彼らの正体は、名古屋鉄道の電車や駅で置き忘れられ、保管期限が切れて廃棄される運命にあった「ビニール傘」です。

「あるある」とうなずいてしまう、オバケのメッセージが並ぶ

実は、日本におけるビニール傘の消費量は世界一。手軽に買える反面、プラスチックや金属、接着剤など多様な素材が複雑に組み合わさっているため、リサイクル率が非常に悪く、廃棄時のCO2排出なども合わせ、環境問題となっています。

名古屋鉄道の忘れ物取扱所には、電車内や駅構内に置き忘れられ、廃棄を待つ傘が集まる

名古屋鉄道では、年間約1万8,000本もの傘が忘れ物として取り扱われています。しかし、引き取られるビニール傘はわずか約6%。遺失物法等で定められた1ヵ月の保管期限を過ぎると、まだ使える傘であっても廃棄せざるを得ないのが現状です。

2025年度の長傘、ビニール傘の忘れ物登録件数
2025年度のビニール傘返還率

「GHOSTrain」のドア横の広告

「GHOSTrain」企画は、大量消費・大量廃棄の社会課題を、ビニール傘のオバケの姿を借りて社会へ問いかけます。

なぜビニール傘?
企画の舞台裏

「GHOSTrain」企画に携わった名古屋鉄道営業部営業企画課の髙橋さんと、DMCビジネスクリエイション局 ソリューションクリエイティブ部の長谷川さん、巽さんに話を聞きました。

「GHOSTrain」企画に携わった髙橋さん、巽さん、長谷川さん(左から)

なぜ「忘れ物のビニール傘」をテーマに選んだのでしょうか?

DMC 長谷川:まず、「このエリアの社会課題に対しての発信を『うえむくとうわむくプロジェクト』でやろう」という想いは、前回の「MORE FLOWER」から変わらず持っています。

試作品を振り返る巽さんと長谷川さん(左から)

DMC 巽:今回は、環境問題としてのプラスチックごみという視点と、名古屋鉄道が抱えている「傘の忘れ物」という課題をテーマにしました。ビニール傘をテーマにすることは、このまちを走る名古屋鉄道でやるからこそ価値があると思ったんです。

「GHOSTrain」企画を初めて聞いたとき、どう思いましたか?

名古屋鉄道 髙橋:率直に「すごくいいな」と思いました。車内でオバケを見てハッとし、そのまま「自分の傘を持って電車を降りる」という、お客さまの即座の行動につながりますから。

企画について語る髙橋さん

中吊り広告の場所に「本物の傘」を吊るすというアイデアは、聞いたことがありませんでした。世界初かもしれませんね。

名古屋鉄道 髙橋:そうなんです。正直、これまでの名鉄だったら、前例のない「ぶっ飛んだ」企画は実現が難しかったかもしれません。
でも、「デメリットがないならやってみよう!」と新しい挑戦を後押しする文化が社内に広がってきたからこそ、この「GHOSTrain」も実現しました。

廃棄される傘の山の中から、「オバケ」に生まれ変わらせる候補を探した

電車内に吊るされているオバケたちは、どのように作られたのですか?

DMC 長谷川:これが、作るのがめちゃくちゃ泥臭くて大変でした(笑)。「GHOSTrain」1編成で50本くらいのビニール傘を使っているんですが、すべて名鉄の忘れ物取扱所にあった、本物の「廃棄を待つばかりの傘」なんです。
DMC 巽:傘を解体して、ドライヤーでビニールのシワを1枚ずつ伸ばして、厚紙を貼って、スプレーで色をつけて……。手作業で試行錯誤しながら、命を吹き込んでいきました。傘を留める紐とか、骨組みの先っぽを残しているのも、「元傘」であることを伝えるためのこだわりです。

ひとつずつ手作業でオバケを作った

オバケのセリフにも、クスッと笑える工夫がありますね。

DMC 巽:「コンビニから駅までの短い人生でした」とか「いちどの関係で捨てられた」とか、クスッと笑える、リアルな「あるある」をセリフにしています。
DMC 長谷川:説教くさくなるのではなく、チャーミングなゴーストにすることで、前向きな気持ちで課題に気づいてもらえるように意識しました。

中吊り広告だけではなく、ドアのステッカーなどもすべて「GHOSTrain」仕様になっている

「うえむくとうわむくプロジェクト」を通じて、伝えたいメッセージはありますか?

名古屋鉄道 髙橋:「GHOSTrain」をきっかけに、身の回りのモノを大切にするという小さなマインドの変化が生まれてくれたらうれしいです。あとは、中吊りや車両内を工夫することでこんなにおもしろい空間になるんだよ、ということも伝えたいですね。
DMC 長谷川:やっぱり、シンプルに驚いてほしいです。車内でこのオバケたちを見たお客さまが気づきを得て、「名鉄っておもしろいことやるな」と思っていただけたら、僕らにとっての成功です。
DMC 巽:私も本当にそうで、「名鉄おもろいやん」って思ってもらえるのが一番。いつも乗ってる電車という日常の空間で、こんなことができるんだとワクワクして、「次は何だろう」と期待してもらえたら最高ですね。

オバケたちの「成仏」を願って。
挑戦は続く

車内装飾で通常の車内とは大きく雰囲気が変わった

「いちどの関係」で捨てられてしまう傘が少しでも減り、車内のオバケたちが安心して成仏できる日が来るように。そんな願いを乗せて、「GHOSTrain」は運行します。
花で車内を彩った第1弾「MORE FLOWER」、そして忘れ物の傘をオバケにした第2弾「GHOSTrain」。名古屋鉄道とDMCが手掛ける「うえむくとうわむくプロジェクト」は、これまでの常識にとらわれないアプローチで、電車という空間から社会課題と向き合い続けていきます。
「うえむくとうわむくプロジェクト」、これからの展開にもぜひご期待ください。

運行情報

期間
2026年6月21日(日)~7月12日(日)
対象車両
3300系1編成
内容
廃棄予定のビニール傘で作られた「オバケ中吊り」が車内をジャックします

運行上の都合で変更する可能性があります

ピールオフ広告の実施

電車内に現れた可愛いオバケたちを印刷したシールを名鉄名古屋駅南口の広告面に貼り付けます。自分のビニール傘に貼ることで、目印にしたり、愛着が持てるようにご使用ください。
シールは自由に持ち帰り可能です。

期間
2026年6月22日(月)~6月29日(月)
場所
名鉄名古屋駅 改札内(南改札口付近)

シールはなくなり次第終了となります

特設サイト
&コンセプトムービー

特設サイトは6月21日(日)公開予定

コンセプトムービーは6月26日(金)頃サイト内にて公開予定

駅、電車内での忘れ物の問い合わせ

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