名古屋鉄道 - MEITETSU サステナビリティ

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンスの充実

基本的な考え方

当社グループが、「名鉄グループ経営ビジョン」において定める使命(「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」)を果たし、全てのステークホルダーからの信頼を獲得するためには、コーポレート・ガバナンスの充実が重要な経営課題の一つと認識しています。具体的には、長期的視点に立って安定的な経営を維持するべく、意思決定、業務執行および監督、コンプライアンス、リスク管理、情報開示などについて適正な組織体制を整備し、経営の健全性や透明性、効率性を確保することを基本方針とし、その充実に努めています。

関連資料

ガバナンスに対する取り組み

当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を支える基盤として、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制の継続的な強化に取組んでいます。

▶ 取り組みの詳細については、 こちら をご覧ください。

コーポレート・ガバナンス体制

当社は監査役会設置会社を採用しており、取締役会を業務執行の意思決定並びに取締役の監督機関、監査役会を取締役の職務執行の監査機関としています。
2019年に、執行役員制度を導入し、取締役会のさらなる活性化と業務執行機能の充実・強化を図り、2020年には、経営に関する助言・監督機能の強化を図るため、委員の半数以上を独立社外取締役とする取締役会の諮問機関「指名・報酬諮問委員会」を設置しました。また、2021年に「ESG推進委員会」を設置し、2022年には、当社グループのサステナビリティを巡る重要課題(マテリアリティ)の特定を行い、グループ全体のサステナビリティの取組みを推進しています。
さらに、2024年には、独立社外取締役の取締役会に占める比率を4割に引き上げ、経営の執行と監督の分離を促進しています。
当社は、コーポレートガバナンス・コードの趣旨も踏まえ、より適切な体制を構築できるよう努めていきます。

独立社外取締役の独立性判断基準及び資質

当社は、独立社外取締役の候補者として、会社法が規定する社外取締役の要件及び金融商品取引所が定める独立性基準を満たしていることに加え、豊富な経験と高い識見を有し、取締役会における率直かつ建設的な議論を通じて、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に寄与することを期待できる人物を選定することとしています。

取締役会

当社の取締役会は、営業・管理のそれぞれの部門についての深い知識・経験・能力を有する者をバランス良く配し、また女性や他業種の要職歴任者等を起用することによる多様性の確保に努めながら、的確かつ迅速な意思決定を行うことができる適切な規模とすることとしており、現在は10名の取締役(社内取締役6名、社外取締役4名)で構成されています。原則として月1回開催し、代表取締役会長が議長をつとめ、経営上の意思決定事項や法定付議事項の審議、職務の執行状況等の報告のほか、グループ各社の経営政策及び経営状況の報告を随時行っています。

取締役会の諮問委員会(指名・報酬諮問委員会)

取締役等の指名並びに取締役の報酬等に係る取締役会の監督機能と説明責任を強化するため、取締役会の諮問機関として、委員の半数以上を独立社外取締役とする指名・報酬諮問委員会を設置しており、現在は社内取締役2名、独立社外取締役4名で構成されています。代表取締役社長が議長をつとめ、指名・報酬などの検討にあたり、独立社外取締役の適切な関与・助言を得ています。

2023年度における取締役会及び指名・報酬諮問委員会の活動状況

役職名 氏名 取締役会 指名・報酬諮問委員会
代表取締役会長 安藤 隆司 ◎100%(14回/14回)  100%(3回/3回)
代表取締役社長 髙﨑 裕樹  100%(14回/14回) ◎100%(3回/3回)
代表取締役 鈴木 清美  100%(14回/14回)
取締役 岩切 道郎  100%(14回/14回)
取締役 古橋 幸長  100%(14回/14回)
取締役 加藤 悟司  100%(11回/11回)
取締役 矢野 裕  100%( 3回/ 3回)
社外取締役 福島 敦子   93%(13回/14回)  100%(3回/3回)
社外取締役 内藤 弘康   93%(13回/14回)  100%(3回/3回)
社外取締役 村上 晃彦  100%(11回/11回)  100%(2回/2回)
社外取締役 小澤 哲  100%( 3回/ 3回)  100%(1回/1回)

(注)
1 ( )内は、出席回数/在任中の開催回数を示しています。
2 ◎は議長を示しています。

2023年度における取締役会及び指名・報酬諮問委員会での検討事項

1.取締役会 2.指名・報酬諮問委員会
(1)名鉄名古屋駅地区再開発計画
(2)内部統制、リスクマネジメントに関する事項
(3)取締役会の実効性評価
(4)役員の人事及び報酬
(5)サステナビリティに関する事項
(6)政策保有株式に関する事項
(7)人財戦略
(8)新経営ビジョン、次期中期経営計画等の策定
(9)収支予算、設備投資予算
(10)グループ会社に関する事項(資本業務提携、M&A等)
(11)資金調達に関する事項
(12)業務執行報告(各部門における概況、課題等)
(1)役員の人事及び
  報酬額に関する事項
(2)役員の業績評価
(3)後継者育成計画

取締役会の実行性評価

当社は、取締役及び監査役を対象に、取締役会の運営、審議内容等に関する自己評価アンケートを実施し、その結果を取締役会に報告した上で、取締役及び監査役による討議を行うこととしています。
2024年5月開催の取締役会において、2023年度のアンケート結果及び抽出された課題を報告し、その後討議を行いました。その結果、取締役会の運営・審議内容等は概ね適切であり、取締役会の実効性が確保されていることを確認しました。
2024年度の重点課題として、情報提供の充実や、経営戦略及び重要課題に係るモニタリングの強化を掲げ、さらなる改善に取組んでまいります。

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主な評価(アンケート)項目

付議事項の内容、資料の内容・分量等、事前説明、審議時間、議論をしやすい雰囲気の醸成、昨年度抽出された課題の改善

2022年度に抽出された課題と2023年度の取り組み

分類 課題 2023年度の取組み
情報提供の充実 ・資料の分量に応じた配布時期の早期化
・執行部門で議論された内容の共有
・重要な案件は個別に事前説明を実施し、
 早期に詳細な情報提供を行った。
審議事項の
深化・拡充
・重要テーマ(ESG、人的資本経営等)に
 係る議論・情報共有の充実
・再編した事業や新規事業のモニタリング
・人事施策の取組み状況についての報告を実施した。
・ホールディングス化したグループ会社の現状や課題について
 情報共有を行った。
議論の活性化 ・議論の活性化に向けた工夫の継続 ・案件を担当する執行役員を参加させ、議論の充実を図った。
・取締役会後の昼食会のメンバーを毎回入れ替えるなど、役員間の
  コミュニケーションの機会を増やした。

2023年度に抽出された課題

①情報提供の充実

  • 重要案件における、リスクや今後の業績予想などの情報提供
  • 事前説明で出てきた意見や、執行部門で議論した内容の共有

②経営戦略及び重要課題に係るモニタリングの強化

  • 中期経営計画の定期的な進捗報告及び議論の実施
  • 名駅再開発をはじめとする重要課題の進捗報告及び議論の実施

役員報酬

取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項

(1)基本方針
取締役(社外取締役を除く)の報酬は、企業価値及び業績の向上並びに株主価値の最大化への貢献意欲を一層高めるとともに、優秀な人材を維持・確保することを目的に、基本報酬、業績連動報酬及び株式報酬により構成し、構成割合を役位別に決定します。
(2)報酬の内容
基本報酬は月例の固定報酬とし、各役員の役割及び職責に応じて、その額を決定し、金銭にて支給します。業績連動報酬は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため、事業年度ごとに定める業績指標の目標に対する達成度合い等により支給額を決定し、原則として毎年6月に金銭にて支給します。株式報酬は、取締役の報酬と株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価の変動による利益・リスクを株主と共有することを目的に、役位別に支給額を決定し、原則として毎年8月に譲渡制限を付した当社株式にて支給します。なお、株式報酬においては、譲渡制限期間中に当社に損害を及ぼす重大な不適切行為があった場合等において、支給済の株式を没収する条項を設定しています。
(3)個人別の報酬内容の決定方法
報酬額の決定にあたっては、指名・報酬諮問委員会による審議内容を踏まえ、取締役会の決議において決定することとし、取締役会が代表取締役にその決定を一任した場合は、代表取締役が協議により決定します。

上記の取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針は、指名・報酬諮問委員会の審議を経て、取締役会で決定されたものであり取締役の個人別の報酬等については、指名・報酬諮問委員会が決定方針との整合性を含めた検討を行った上で取締役会に答申しているため、取締役会はその内容が決定方針に沿うものであると判断しています。

なお、基本報酬、業績連動報酬、株式報酬の構成割合は、当社の事業環境や他社水準に鑑み、適切な割合となるよう設定しており、役位に応じて上位の役位ほど業績等に連動する割合が大きくなります。
また、業績連動報酬に係る評価指標は、経営計画や事業戦略との整合性を図りつつ、バランスよく業績評価を行うため、中期経営計画で掲げている指標のうち、収益性、効率性、財務健全性に関わる指標を採用しており、2023年度の実績は、連結営業利益は347億5千万円、ROEは5.8%、純有利子負債/EBITDA倍率は6.2倍です。

取締役及び監査役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項

取締役の金銭報酬額は、2022年6月28日開催の第158回定時株主総会において、基本報酬及び業績連動報酬の額を年額3億6,000万円以内(うち社外取締役分は年額4,000万円以内。ただし、使用人分の給与は含みません。)、その金銭報酬とは別枠で譲渡制限付株式の付与のために支給する金銭報酬の総額を年額9,000万円以内(社外取締役は支給対象外)と決議されています。なお、決議時の取締役の員数は9名(うち社外取締役は3名)です。

取締役の個人別の報酬等の内容の決定に係る委任に関する事項

取締役会は、取締役の報酬額の決定を代表取締役に一任しています。委任にあたっては、事前に指名・報酬諮問委員会がその原案について審議を行い、取締役会に答申を行っています。なお、代表取締役に委任した理由は、当社全体の業績を勘案しつつ、各取締役の職責等の評価を行うには、代表取締役が適していると判断したためです。

2023年度の取締役及び監査役の報酬等の総額等

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円) 対象となる役員の員数(名)
固定報酬 業績連動報酬 非金銭報酬
取締役
(うち社外取締役)
284
(24)
189
(24)
56
(−)
39
(−)
11
(4)
監査役
(うち社外監査役)
59
(22)
59
(22)
5
(3)
合計
(うち社外役員)
344
(46)
248
(46)
56
(−)
39
(−)
16
(7)

(注)
1 2023年6月28日開催の第159回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役2名を含んでいます。
2 業績連動報酬の額は、2023年度における引当金計上額です。
3 非金銭報酬(株式報酬)の額は、2023年度中に費用計上した額です。