ESGの取り組み:コーポレート・ガバナンスの充実 コンプライアンス
運輸・サービス事業を根幹とする私たち名鉄グループは、それぞれの事業を運営するにあたり、より高い公共性と社会的責任が求められています。地域社会からの信頼を得ることを基本的姿勢とし、常に社会の一員であるという視点に立って、誠実かつ公正な事業活動を行うことにより、社会の発展に貢献していきたいと考えています。この考えを名鉄グループすべての役職員に遵守させるべく、 2004年1月に「名鉄グループ企業倫理基本方針」として定めました。
この基本方針の中で、「ルールの遵守(法令遵守の徹底)」、「安全の確保」、「公正な事業活動」、「積極的なコミュニケーション活動」、「人と社会の尊重」を五つの柱とする具体的な行動指針を定め、常に役職員の行動のよりどころとしています。
この指針を名鉄グループすべての役職員が日ごろから高い倫理観を持って実践することで、社会的責任を果たしていきます。
名鉄グループ企業倫理基本方針
基本原則
ルールの遵守(法令遵守の徹底)
ルールを遵守し、社会規範に従い、高い倫理観を持って責任ある行動をします。
また、万一、この方針に違反するおそれがあるとき、違反する行為をしたとき、または違反する行為を発見したときは、直ちに上司や関係者に報告し、適切な措置をとります。
安全の確保
安全の確保はすべてにおいて優先します。全社をあげて、絶えず安全が阻害されていないかどうかを監視し、安全性の向上に努めます。
公正な事業活動
お客さま、株主、地域社会などすべての会社関係者に対し、誠実かつ公明正大に接し、透明性のある事業活動を行います。
積極的なコミュニケーション活動
広く社会とのコミュニケーションを行うとともに、企業情報を積極的に発信し、開かれた会社を目指します。
人と社会の尊重
人権を尊重するとともに、良き企業市民として、社会貢献・環境保全活動などに積極的に取り組みます。
上記の五つを基本原則とし、前例や既成概念にとらわれることなく、オープンで風通しのよい企業風土を築き上げます。
行動指針
行動指針は、常に私たちの行動のよりどころとなるものを、基本原則に従い具体的に定めたものです。
ルールの遵守(法令遵守の徹底)
- 厳正な職務の遂行
私たちは、企業人として常に業務知識の習得に努めるとともに、それぞれの業務に関係する法令や社内規則などを遵守し、厳正に職務を行います。 - 適正な届出・報告
私たちは、法令などに定められた行政官庁への報告と届出事項を遵守し、その内容を改ざんするなどの虚偽報告や事実の隠ぺいは決して行いません。 - 顧客情報の厳正な管理
私たちは、事業活動で知り得たお客さまの個人情報や取引先の秘密情報を、細心の注意をもって取扱い、それらの情報をお客さまの承諾を得ずに、第三者に開示したり、目的外に利用しません。 - インサイダー取引の禁止
私たちは、業務上または役職の立場により知り得た未公表の重要情報によって、自己または第三者の利得を図るインサイダー取引を行いません。 - 知的財産権の保護
私たちは、他社の商標や著作物を無断で使用するなど、知的財産権を侵害することのないよう細心の注意を払います。また、名鉄グループの知的財産権を保護します。 - 会社財産の保護
私たちは、会社財産の保護に努め、これを業務以外の目的や私的目的には使用しません。 - 文書・情報の管理と守秘義務
私たちは、文書や情報管理の重要性を認識して厳正に管理し、業務以外の目的に使用しないとともに、守秘すべき情報などを開示、漏洩しません。
安全の確保
- お客さまの安全確保
私たちは、商品・サービスを提供するあらゆる場面において、お客さまの安全を最優先に確保し、万一、異常事態が生じた場合は、危険の排除、迅速な救護や被害の回復に努め、責任ある行動をとります。 - 健全かつ安全な職場環境の確保
私たちは、労働法令を遵守し、安心して働くことのできる健全な職場環境を作ります。
公正な事業活動
- 取引先との公正な関係
私たちは、社会通念に照らし、ふさわしくない贈答や接待をしたり受けたりせず、個人的な利得を要求しません。
また、優越的な地位の濫用などの不公正な取引方法や談合などの不当な取引制限を行いません。 - 明確で公正な契約の締結
私たちは、商品・サービスの提供、資材の購買活動など、あらゆる取引において明確で公正な契約を締結します。 - 利益相反行為の禁止
私たちは、自己や第三者の利得のために、会社やお客さまの利益が損なわれることのないよう行動します。 - 政治献金・寄付・選挙などへの適正な対応
私たちは、政治家や政党に対する献金や寄付行為などについては、政治資金規正法や公職選挙法を遵守し、健全かつ正常な関係を維持します。 - 公務員との節度ある関係
私たちは、公務員その他公職関係者に対し、社会から疑惑や不信を招くことがないよう節度ある関係を維持します。 - 反社会的勢力との遮断
私たちは、社会の秩序や安全を脅かす反社会的な勢力・団体には、毅然とした態度で対応します。
積極的なコミュニケーション活動
- 1.お客さまへの誠実な対応
私たちは、安心・信頼される商品・サービスを提供し続けるとともに、お客さまとの積極的なコミュニケーションを重視し、常に
お客さまの声に耳を傾け、誠実かつ迅速に対応します。 - 2.適時適切な情報開示
私たちは、株主や投資家をはじめとする関係者に、企業経営に関する情報を適時適切に開示して、経営の透明性を確保し、信頼さ
れる企業を目指します。 - 3.適切な広報宣伝活動
私たちは、適時的確かつ公正な内容と表現による広報宣伝活動を通じて、会社や提供する商品・サービスに対する正しい評価と理
解を得られるよう努めます。
人と社会の尊重
- 人権の尊重
私たちは、性別、出身、障害、宗教、信条などを理由とした差別やハラスメント、またはプライバシーを侵害する行為を決して行わず、見過ごしません。 - 社会貢献活動
私たちは、地域社会との交流を深め、ボランティア活動への積極的な参加など社会貢献活動に努めます。 - 環境問題への取り組み
私たちは、「名鉄グループエコ・ビジョン」の基本理念に従い、環境に対する負荷軽減に努め、地球環境に優しい企業を目指します。 - 私生活の自律
私たちは、運輸・サービス事業を根幹とする名鉄グループの一員としての自覚を持ち、私生活においても社会人としての常識やマナーを守り、この基本方針に従い行動します。
この基本方針は、名鉄グループすべての役員・従業員が遵守すべきものです。同時に、名鉄グループすべての役員・部署長は、この基本方針の精神の実現が自らの責務であることを十分に認識し、率先垂範して自社に実効あるコンプライアンス体制を確立するように努め、広くこの基本方針の周知徹底を図ります。
また、各社の経営トップは、万一、この基本方針に反する事態が発生したときは、自らが原因究明、再発防止に努め、社会に説明するとともに、その責任を明確にし、自らも含め厳正な社内処分を行います。
コンプライアンス推進体制
社長を委員長とする「企業倫理委員会」は、コンプライアンスに関する取り組みを横断的に統括するとともに、コ ンプライアンスの推進状況などを確認し、取り組み内容について継続的にさらなる改善を図っています。同委員会の 活動状況については、取締役会にも報告がなされています。また、当社の各職場およびグループ会社において配置さ れたコンプライアンス責任者は、コンプライアンス上のリスクを調査・分析し、適切な処置を講じるなどの役割を 担っています。これらを通じて、当社は、名鉄グループ全体のコンプライアンス活動を推進しています。
主な取り組み
コンプライアンス研修とアンケートの実施
名鉄グループ全体へコンプライアンスを浸透させるため、当社では、社内の各階層の役職員やグループ会社のコンプライアンス責任者などを対象にしたコンプライアンス研修などの取り組みを継続的に行っています。
また、無作為に選出した従業員を対象に、「コンプライアンス・アンケート」を実施し、従業員へのコンプライアンスの浸透・定着状況を把握するとともに、その結果を次年度の取り組みに反映させるなど、さらなるコンプライアンスの推進につなげています。
内部通報制度
当社は、コンプライアンスに反する行為を速やかに認識し、会社の損害の最小化と再発防止を図るため、当社およびグループ会社の役職員等やその家族を対象として、通報受付窓口を社内および社外(弁護士事務所)に開設しています。
通報事案に対しては、速やかに調査を実施し、適切な措置を講じるとともに、企業倫理委員会で定期的に報告、審議される体制が整備されています。また、通報者はその通報によっていかなる不利益な取扱いも受けないことを規則に定め、対応を行っています。