平成20年度設備投資計画 ~鉄道事業を中心に総額22,127百万円~

2008年3月27日

<主な投資項目>

◆鉄道事業

  1. 一部特別車特急車両や瀬戸線用通勤型車両など計50両新造
  2. SFカードシステムの最終整備とICカード導入準備
  3. バリアフリー化を始めとした駅の改良

◆開発事業

  1. 名鉄岐阜駅西に新商業駅ビルおよび知多半田駅東口に賃貸ビルを建設

名古屋鉄道は、「鉄道サービスの向上」、「沿線不動産の再開発」を基本方針とする名鉄グループ新3ヵ年経営計画(平成18年度~20年度)の最終年度となる平成20年度の設備投資計画をまとめました。

今年度の主な投資として、鉄道事業では、「特急政策の見直し」にともなう一部特別車特急車両1700-2300系や栄町乗り入れ30周年を迎える瀬戸線用通勤型車両4000系の新造のほか、SFカードシステムの最終整備およびICカードの導入準備やバリアフリー化など駅の改良を実施します。また、開発事業では、名鉄岐阜駅西側の新岐阜百貨店跡地に新商業駅ビル「ECT(イクト)」を建設します。

総投資額は22,127百万円で、昨年と比較して10,949百万円減少しています。これは、昨年までに実施した名駅再開発など大型投資事業が一巡したほか、SFカードシステムの導入が今年度(平成20年度)で完了するためです。

事業別設備投資計画額の対前年比較は以下のとおりです。

事業別設備投資計画額内訳

事業 平成20年度 平成19年度 前年との差額
鉄道事業 19,220 26,105 ▲6,885
開発事業 2,391 6,092 ▲3,701
その他 516 879 ▲363
総額 22,127 33,076 ▲10,949

(単位 百万円)

(参考)平成18年度
21,370
16,780
936
39,086

鉄道事業[19,220百万円]

鉄道事業では、(1)一部特別車特急車両と通勤型車両(計50両)の新造、西尾線の整備など輸送力増強に7,152百万円、(2)SFカードシステムの最終整備やICの導入準備、バリアフリー化を始めとした駅の改良などのサービス改善工事に7,097百万円、(3)踏切保安設備や土木・電気設備の改良など旅客安全・運転保安工事に4,971百万円の計19,220百万円を投資します。

輸送力増強(7,152百万円)

車両の新造
  • 一部特別車特急車両の新造
    1700系-2300系イメージ

    1700系-2300系イメージ
    ※先頭車は1700系(特別車)

    「特急政策の見直し」にともない、ミュースカイを除く全車特別車特急を一部特別車特急に変更する計画の一環として、既存の一部特別車特急車両2200系に準じた装備の一部特別車特急車両1700-2300系を計24両(6両組成×4編成)製作します。1編成(6両組成)のうち、一般車の4両(2300系)は車両を新造するもので、特別車の2両(1700系)は全車特別車車両1600系を改造するものです。

  • 瀬戸線用通勤型車両4000系の新造
    4000系イメージ

    4000系イメージ

    瀬戸線の栄町乗り入れ(昭和53年8月20日)から30周年を迎えるのにあたり、車両の近代化を図るため、同線専用の通勤型車両4000系4両(4両組成×1編成)を新造します。4000系は、当社の通勤型車両では初めて車内各ドアの上部にカラー液晶画面(15インチ)の案内表示器を取付け、視覚的な情報提供を強化したほか、瀬戸線で初めてとなるステンレス車体を採用しています。バリアフリー対応も強化し、優先席を一両に付き10席分設置するなど、交通弱者の方にも優しい設備としました。また、環境面にも配慮し、VVVF制御など優れた省エネルギー、低騒音型の機器を採用しています。

  • 通勤型車両3150系の新造など
    3150系

    3150系

    5000系

    5000系

    ステンレス車体、VVVF制御の省エネ通勤型車両3150系14両(2両組成×7編成)を新造し、旧型車両の更新を図ります。
    また、「特急政策の見直し」にともない廃車した全車特別車特急車両1000系16両(4両組成×4編成)の主要機器(制御装置・台車・モーター等)を再利用し、新造したステンレス車体と組み合わせた5000系車両を16両導入します。
    これらの車両はいずれもバリアフリー対応を強化したデザインを採用しています。

西尾線の整備
  • 碧海桜井駅付近鉄道立体交差事業(事業主体 : 安城市)において、碧海堀内~碧海桜井・米津間新駅(仮称)間2.1kmが高架化されます。これにともない、碧海桜井駅が2面2線、6両対応の相対式ホームを設置した高架駅となります。
  • 碧海桜井~米津間において、利便性や周辺交通の円滑化を図るため新駅を設置(仮称 : 碧海桜井・米津間新駅 設置予定地 : 愛知県安城市小川町水遣23、碧海桜井駅から1.6km、米津駅から2.1km地点)します。同新駅には2面2線・6両対応の相対式ホームを設置するほか、SFカードシステムおよび駅集中管理システムを導入し、自動改札機・自動券売機やインターホンを設置します。
  • 碧海桜井~碧海桜井・米津間新駅間(2km)および西尾口~西尾間(0.6km)を複線化し、列車運行の円滑化を図ります。
  • 上記整備は全て7月頃の完成予定です。
西尾線の整備 概略図

サービス改善工事(7,097百万円)

SFカードシステムと駅集中管理システムの整備
  • 共通SFカードシステム「トランパス」を西尾線未導入区間(福地・上横須賀・吉良吉田の3駅)および碧海桜井・米津間新駅(仮称)並びに竹鼻線・柳津駅の計5駅に整備するとともに、駅集中管理システムもあわせて整備します。これにより平成20年度中にはモンキーパーク・モノレール線を除く全275駅のうち261駅でSFカードシステムが稼動する予定です。
    なお、蒲郡線の9駅と広見線の4駅およびJR関西本線との共同使用駅である尾西線・弥富駅には、SFカードシステムを導入しないこととし、同システムの導入整備は平成20年度をもって完了します。(モンキーパーク・モノレール線<犬山遊園~動物園間>は12月28日に廃止します)。

SFカードシステム整備状況

【SFカードシステム整備状況】

ICカード導入準備等
  • 平成22年度中に予定するICカード導入に対応するため、耐用年数を経過した自動券売機や自動改札機などの駅務機器をICカード対応が可能なものへ順次更新するほか、ICカードセンターシステムの開発を実施します。
音声情報システム
  • 輸送障害発生時等における運行情報等の伝達スピードを上げるため、係員対象の情報を、旅客指令から各現場等に向けて一斉に放送できるシステムについて、平成20年度は瀬戸線などの有人駅18駅(20箇所)のほか主な運転・信号取扱所にも導入します。これにより、平成19年度に導入した88駅・所(101箇所)とあわせ、全有人駅に同システムが完備されます。
バリアフリー化を始めとした駅施設の改良
  • バリアフリー化

    平成20年度は、バリアフリー新法対象駅としては計8駅(名鉄一宮駅など)において工事完了を予定しています。(バリアフリー新法非対象駅の寺本駅を含めると計9駅で工事が完了する予定です)
    これにより平成20年度中には、バリアフリー新法対象駅74駅(平成19年度現在)のうち、54駅で段差解消工事が完了します。残る20駅については、平成22年度までに順次整備する予定です。

    <平成20年度バリアフリー化工事完了予定駅一覧>

    バリアフリー新法
    対象
    駅名 エレベータ
    設置
    多目的
    トイレ
    その他
    対象駅(8駅) 東枇杷島 2基  
    須ケ口 3基  
    名鉄一宮 3基  
    笠松 2基  
    西春 2基  
    住吉町 注1
    尾張旭 2基  
    太田川 3基 注2
    非対象駅(1駅) 寺本 2基  

    注1 スロープを設置
    注2 高架化にともなう仮駅化の際に段差を解消する予定

    なお、平成20年度は上記のほか6駅においても設計や工事の着手を予定しています。

その他の主な駅改良工事
  • 各務原線・各務原市役所前駅周辺整備

    各務原市が計画する各務原市役所前駅(各務原市那加桜町2-102)周辺整備に伴い、北側に駅舎を新設します。新駅舎はスロープ等を設置したバリアフリー対応で、自動改札機・自動券売機などを設置します。また、同駅構内の渡り踏切と市民公園2号踏切の廃止および各務原市役所前一号踏切の移設拡幅工事も実施します。

    各務原市役所前駅イメージ

  • 竹鼻線・柳津駅移設工事

    柳津駅(岐阜市柳津町宮東1丁目77)を現在の位置から西笠松駅寄り230mの地点(同町梅松1丁目1-2)に移設し、1面1線、4両対応の単式ホームを設置します。駅集中管理システムを導入し、自動改札機・自動券売機やインターホンを設置します。これにあわせて岐阜市による駅前広場の整備が予定されています。

    柳津駅イメージ

  • 豊田線・浄水駅改良工事

    豊田厚生病院の移転などに対応し、浄水駅(豊田市浄水町伊保原243)にエレベータ(2基)や多目的トイレを設置しバリアフリー化するほか、駅舎の改築や階段移設によるホーム拡幅工事などを実施中です。なお、エレベータおよび多目的トイレについては、平成19年12月から暫定的に供用を開始しています。

    浄水駅イメージ

旅客安全・運転保安工事(4,971百万円)

安全・保安対策
  • 速度超過防止用ATSを転てつ器用として吉良吉田、上横須賀など12駅に設置します。また、同じく終端用として伊奈、国府、矢作橋、大江、犬山の5駅に設置します。
  • ホーム転落対策として、列車の乗務員に異常を知らせる列車非常通報装置を黒田、扶桑、豊明など15駅に設置します。
踏切保安設備の新設・改良
  • 視認性の高いオーバーハング警報機(1カ所)や障害物検知装置(3カ所)の新設および踏切遮断機(21台)の更新を行います。
車両の改良
  • 運転士が線路支障を発見した場合、付近を走行する他の列車に危険を知らせる列車防護無線の車上局を52編成に設置します。また、異常時に防護無線の電源を別電源に自動的に切り替える自動給電器を58両に設置します。
  • 運転士が運転操作不能になった場合に列車を自動的に停止させる運転士異常時列車停止装置を114両に設置します。
  • 運転状況を記録する運転状況記録装置を102両に設置します。
  • ホームから車両連結部への転落防止を図るため、固定連結部の車体側面に連結面転落防止幌を14編成に設置します。
土木施設の改良
  • 列車走行音や振動を軽減するため、ロングレール化工事を名古屋本線名鉄名古屋~栄生間など延べ約3.7kmで実施します。
電気施設の改良
  • 安定した電力供給を図るため、飛行場前変電所の改良工事をはじめ、沿線各所で変成機器や高圧遮断器など電力設備の更新、き電線の増強・改良などを実施します。
立体化
  • 安全対策の推進と都市計画事業の一環として、5路線4カ所で立体化工事を実施します。

    路線名 区間 距離 竣工予定
    常滑線 新日鉄前~尾張横須賀間 2.0km 平成22年度
    河和線 太田川~高横須賀間 0.7km
    三河線 三河知立~若林間 1.7km 平成21年度
    西尾線 碧海堀内~
    碧海桜井・米津間新駅間
    2.1km 平成20年度
    瀬戸線 小幡~大森・金城学院前間 1.9km 平成25年度

開発事業[2,391百万円]

  • 名鉄岐阜駅西側の新岐阜百貨店跡地に新商業駅ビル「ECT(イクト)」の建設工事について、準備が整い次第、着手します。同施設は鉄骨造2階建て、延床面積約6,200平方メートルで、1階に高質食品スーパー(パレマルシェ)、2階に飲食・物販など13~15店舗が入居する予定です。平成21年春頃の開業を目標としています。
  • 知多半田駅東口の社有地において、昨年に引き続き賃貸ビル(ビジネスホテル『名鉄イン知多半田駅前』<9階建・客室数171室>)の建設を進めます。同ホテルの開業は平成20年8月頃の予定です。
  • 名鉄バスターミナルビルにおいて空調機用クーリングタワーの更新や動力盤など動力設備の改良工事を実施するほか、当社所有ビル等9箇所において設備機器類の更新工事を実施します。

その他[516百万円]

  • 大型汎用コンピュータシステムのサーバ化を進めるほか、職場内のコンピュータ機器類の更新を進めるなど、IT環境の改善を図ります。
  • 空調機器類の更新など、職場環境の改善に努めます。

以上

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