明治村 1月15日に「芝川邸(しばかわてい)」移築復原の地鎮祭を実施

2005年1月13日

博物館明治村は、本年3月の開村40周年を記念し、兵庫県西宮市に1911(明治44年)年に建設され、10年前の阪神大震災で半壊した「芝川邸」の移築復原工事を開始します。

これに先だち、1月15日(土)午前11時から、芝川邸を所有していた芝川又彦氏や財団法人明治村谷口清太郎理事長ら関係者約20人が出席し、同村内の北里研究所本館東側の建設予定地で地鎮祭を行います。

また、同日から復原作業を中心にお手伝いいただくボランティア20人を募集します。

「芝川邸」は、明治から昭和を通じて日本建築界を指導してきた建築家 武田五一(たけだごいち)の初期の作品で、洋風を基調とした先駆的な郊外型住宅。

木造2階建延べ床面積266?uで、1階は斬新な暖炉と大胆な曲線壁を持つ大きなダンスホールを中心に、広いベランダと玄関ホール、台所、吹き抜け階段を配し、二階は一転して茶室を含めて本格的な和室の間取りでまとめ、開放的な出窓をめぐらせています。

同建物は、平成7年の阪神大震災の際にレンガ造の煙突部分などが倒壊したのを機に明治村に寄贈されました。関西在住の建築家、学生等のボランティアの協力で実測調査され、解体後は明治村の倉庫に保管されていました。

同村が建造物を移築復原するのは平成7年の聖パウロ教会堂以来で、村内建造物としては64棟目。完成予定は平成20年3月。

芝川邸地鎮祭

日時 1月15日(土)午前11時~
場所 明治村内北里研究所本館東側
出席者 芝川又彦氏、谷口清太郎理事長など関係者約20人

ボランティア募集要項

募集資格
  • 博物館事業に積極的な興味と関心を有する方
  • 満18歳以上の健康な方
  • 月4回以上の活動が可能な方(居住地域、経験等は不問)
募集人員 約20人
募集期間 1月15日(土)から2月27日(日)まで
活動期間 平成17年4月1日(金)から芝川邸完成(平成20年3月予定)まで(週に1~2日程度)
活動内容
  • 主に建造物の補修、管理
  • 文化財の保存活動
  • お客さまへのご案内 等
    明治村担当者が教習・指導します。
応募方法 履歴書に記入のうえ、履歴書の備考欄に活動できる月間日数、希望の曜日、特技などを明記し、博物館明治村(〒484-0000愛知県犬山市内山1番地)まで郵送します。
選考方法 書類先着順に随時面接を実施し、選考者が定員になり次第締め切ります。
ボランティアの特典その他
  • ボランティア活動日に一律1,000円を支給。
  • 名鉄犬山駅から明治村までのバス代は明治村が負担。
  • 定期的に研修会、館長との交流会等を実施。
  • 明治村の招待券を年間10枚進呈。

芝川邸の特徴

芝川家は、江戸後期からの大阪の唐物商で、今回復原する「芝川邸」は二代目の芝川又右衛門が明治半ばに現在の兵庫県西宮市に自ら開いた果樹園「甲東園(こうとうえん)」の見通しの良い一角に、隠居用に建てられたものです。

同邸は、オーストリア地方に見られる急斜面の切り妻屋根の二階建てで、一階のベランダ、二階の出窓が、オルブリッヒの結婚記念塔、グロピウスのシカゴトリビューン出品作にも似て、新しい時代の建築の姿を予感させています。

武田五一自身としても30代最後の油の乗った時期にあたり、アール・ヌーボーを始めとする世界的な近代建築意匠を日本の住宅に如何に採り入れるかを具体的に示した作品。木材の持つ繊細な直線性を生かした数奇屋の意匠とヨーロッパ近代の幾何学的な曲線意匠を融合或いは対比させ、結果としてアール・デコを先取りした姿に結晶したとも言えます。

武田五一の略歴

明治5年 広島県福山町に生まれる。
京都第三高等中学校(後の第三高等学校)に学ぶ。 
明治27年 東京帝国大学造家学科(後の建築学科)に入学。
大学院に進学。
在学中、妻木頼黄(つまきよりなか)の下で、日本勧業銀行を完成した。
明治34年 ロンドンに留学
明治36年 帰国後、京都高等工芸学校(現京都工芸繊維大学)
となり、図案科の基礎を築く。日本ゼセッシオン建築のはじめたる、福島行信邸、名和昆虫研究所記念昆虫館、京都府記念図書館、京都商品陳列所などを設計。明治末年頃、和風を採り入れるようになり、同志社女学校静和館、芝川邸、求道会館などを作る。
大正7年 名古屋高等工業学校長
大正8年 京都帝国大学建築学科創設委員 
大正9年 京都帝国大学建築学科教授
この時代の作品は、様式の束縛から離れ、かなり自由に設計。
京都帝国大学本館、京都帝国大学建築学教室棟、東方文化学院京都研究所、東本願寺内侍所洋館、藤山雷太邸などがある。
お問い合わせ 博物館明治村
Tel : 0568-67-0314

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